大錨に童子図鍔(鐔)
無銘 松下亭派

江戸時代後期寛政頃(約240年前)
山城国京都油小路夷川住

赤銅魚子地鋤出高彫金銀色絵
縦:72.2mm 横:66.2mm
切羽台厚さ:4.4mm
耳際厚さ:3.6mm
特製落込桐箱入

保存刀装具鑑定書
(無銘 松下亭派)
価格300,000円(消費税込)

 大錨に童子を配した不思議な風景図の美しい鐔。赤銅地は青黒い色合いで品質が優れ、鐔面と耳際に細かに打ち撒かれた魚子は一粒一粒美しく輝いてしっとりとしている。この魚子地は砂浜に見立てられ、寄せ来る大波に打ち上げられた二枚貝、巻貝、鮑などの大小様々な貝は明るさと色合いの異なる金色絵が施され、無造作に散らばる様子にも風情がある。切羽台を挟んで斜めに配された巨大な錨。これにちょこんと座る童子、鎌を手にした音もなく歩く童子、そして裏に手提げ籠を手に砂浜を歩く童子の姿がある。立浪の彫は細やかで、波飛沫が金点象嵌で描かれ、美観が高められている。大錨に比して童子は極端に小さく、まるで小人のよう。幻想的で不思議な雰囲気を醸し出している。この鐔は無銘ながら松下亭派と極められ保存刀装具鑑定書が付されている。松下亭の当主元廣は名工大月光興に師事した江戸後期の京都の金工。寛政五癸丑、寛政七己卯、文化三丙辰初冬の年紀作があり、活躍年代は明らか。赤銅魚子地仕立ての鐔や小柄に極細の鑚を駆使して、草花、鳥獣、人物、風景等を彫り描いた作品(注)を遺している。この鐔にも松下亭元廣の個性が現れている。
大錨に童子図鍔(鐔) 無銘 松下亭派

大錨に童子図鍔(鐔) 無銘 松下亭派

大錨に童子図鍔(鐔) 無銘 松下亭派

大錨に童子図鍔(鐔) 無銘 松下亭派

大錨に童子図鍔(鐔) 無銘 松下亭派

大錨に童子図鍔(鐔) 無銘 松下亭派

大錨に童子図鍔(鐔) 無銘 松下亭派

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