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三つのお約束
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刀 銘 和泉守國貞 (大業物)

摂津国 正保 約三百七十年前 刃長 二尺二寸九分八厘(六九・六糎) 反り 五分八厘 元幅 九分九厘 先幅 七分一厘半 棟重ね 二分 鎬重ね 二分一厘 金着二重ハバキ 白鞘入 昭和二十六年茨城県登録

特別保存刀剣鑑定書

 和泉守國貞は天正十八年、日向国飫肥の生まれ。同国の先達堀川國廣を頼って京に上り、その門下で作刀を学んだ。業成って後、合戦後の大坂が再開発され、職人や刀工の需要が増加したことから同門の初代國助と共に移り住み、武器としてのみならず新たな意識の下での作刀へと方向性を定め、斬れ味はもちろん、美観に優れた刀の製作に邁進した。晩年は我が子真改の協力を得て作刀への執念を燃やし、正保頃には独特の草書銘になる作を遺したが、その数年の後の慶安五年、六十三歳で槌を擱くこととなった。江戸時代初期大坂刀工の境地を切り拓いた名工である。

 この刀は、元先の身幅のバランス良く、反り深く中鋒伸びごころに截断に適した構造。両区深くわずかに鎬を張らせた伸びやかな姿格好に、焼幅広く物打落ちずに堂々としている。板目鍛えの地鉄は密に詰みながらも。穏やかな地景が流動的に組み合わされて地刃鳴動の趣があり、全面を覆う微細な地沸にも濃淡変化が生じて地斑の如き働きによって古風な一面をも窺わせている。相州古伝を下地とする刃文も一段と古風で、互の目の頭が丸みを帯びたり尖刃となったり、あるいは湯走りで乱れたりと出入り複雑に変化に富み、帽子は先小丸に返って長く焼き下がり、断続的な棟焼となる。沸匂の混在する明るい焼刃は、後の真改の作風に紛れるほどに沸が厚く深く、しかも濃淡変化に富んで足とも葉とも島刃とも言い得ぬ乱れとなって刃中を彩る。刃境からのほつれが砂流しに変じてこれに流れ掛かり、一部は金線を伴う沸筋を形成して刃中を走る。筋違鑢仕立ての茎には、独特の草書銘が鑚強く切り施されている。









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