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刀 銘 肥前國住人伊豫掾宗次 (業物)

Katana Hizen koku junin Iyo no jo Munetsugu (wazamono)

肥前国 寛永 約三百八十五年前
刃長 二尺四寸四分七厘(糎)
反り 五分五厘
元幅 一寸五厘半 先幅 七分一厘
重ね 二分 金着二重ハバキ 白鞘入
昭和二十六年茨城県登録

特別保存刀剣鑑定書

 初代宗次は境三右衛門と称し、戦国期より続く肥前鍛冶。天正十二年に兄より家督を受け継いで後に佐賀城下に移住、慶長十一年に伊豫掾を受領すると共に肥前の鍛冶掾司頭に任じられており、慶長十六年には知行十四石を拝領している(注)。同じ肥前の忠吉や忠廣が、藩主の命により他国の大名への贈刀の製作を行っていたことは良く知られているが、宗次も同様に注文を受けており、寸法や反り格好のみならず刃文構成、銘文に至るまで詳細が記された注文状も残されている。藩主の信頼が厚いことは明白で、寛永九年頃に没するまで、忠吉家とは双璧を成す鍛冶として、斬れ味に優れた刀造りに励んでいたのである。
 この刀は、寸法長く五分半に反って姿良く、元先の身幅も広く重ねは尋常、手にしてもバランス良く、忠吉家と同様に銘文は太刀銘に切っている。小杢を交えた小板目鍛えの地鉄は弛むことなく均質に詰み澄み、細かな地沸で覆われた中を細い地景が網目のように走って綺麗に肌立ち、特に物打辺りに杢肌が浮かび上がり、刀身上半には鎬寄りに沸映りが鮮明に立ち現われて極上質の鋼の美観を呈している。刃文は焼頭が高低抑揚のある小互の目に小丁子が組み込まれ、尖りごころの刃、小さな飛焼を交え、帽子は浅く乱れ込んで先小丸に返る。小沸と匂の複合になる明るく冴えた焼刃は刃縁の所々に小沸のほつれが掛かり、匂が満ちて明るい刃中に逆ごころに長短の足、飛足が射し、乱れの強まった物打辺りには砂流しが掛かって帽子に流れ込む。雉子股風の独特の形状に仕立てられた茎に、崩し文字からなる個性的な銘が鑚強く刻されている。

注 …『肥前の刀と鐔』

刀 銘 肥前國住人伊豫掾宗次(業物)刀 銘 肥前國住人伊豫掾宗次(業物)刀 銘 肥前國住人伊豫掾宗次(業物) 白鞘

刀 銘 肥前國住人伊豫掾宗次(業物) 切先表刀 銘 肥前國住人伊豫掾宗次(業物) 刀身中央表刀 銘 肥前國住人伊豫掾宗次(業物) 刀身表ハバキ上

刀 銘 肥前國住人伊豫掾宗次(業物) 切先裏刀 銘 肥前國住人伊豫掾宗次(業物) 刀身中央裏刀 銘 肥前國住人伊豫掾宗次(業物) 刀身裏 ハバキ上


刀 銘 肥前國住人伊豫掾宗次(業物) ハバキ


宗次 押形

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