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刀 銘 備前国住長舩清光作之 天正三年二月日 (業物) 

備前国 天正 四百四十年前 刃長 二尺二寸七分八厘(六九糎) 反り 九分九厘 元幅 一寸三厘
先幅 七分七厘 棟重ね 二分三厘 鎬重ね 二分七厘強 金着二重ハバキ白鞘入
昭和五十九年東京都登録
価額2,500,000円(消費税込)

刀 銘 備前国住長舩清光作之 天正三年二月日 

 戦国時代後期天文から永禄の備前長舩では、与三左衛門尉祐定の他に五郎左衛門尉清光の門流が高い技術力で武士の信頼を集めていた。祐定の蟹の爪乱刃と対比されることのある清光一門の直刃仕立ては、焼幅広めに延びごころの鋒に至るまで張りが感じられ、単調ならざる刃中の動きも鑑賞の大きな要点となっている。五郎左衛門尉の特徴は永禄から天正頃を盛期とした子の孫右衛門尉清光に受け継がれ、しかも打ち合いに備えたものであろうがっしりとした造り込みが多く、豪壮なその姿格好も大きな魅力となっている。
掲載の刀は、個銘はないものの上身の出来と銘の特徴から孫右衛門尉の作に違わず、しかも先幅たっぷりと残され、鎬も張って反り深く頑丈な印象。杢目を交えた板目鍛えの地鉄は、肌目が織り合わされて複雑に絡み合っているかのように詰み、細かな地景で綺麗に肌が立ち、刀身下半の鎬寄りに淡い映りごころが窺え、質の良い地鉄と、それを熟す高い技の存在を改めて感じとれよう。焼幅の広い直刃基調の刃文は、ごくわずかに湾れを交え、小互の目、小丁子、小乱の要素を伴い、焼の深い帽子は浅く乱れ込み、掃き掛けを伴って返りも長く浅く乱れ、棟焼に連続する。匂口明るく冴えて柔らか味の感じられる焼刃は、刃境に小沸を伴って小模様に複雑に乱れ、刃縁のほつれは金線稲妻に変じ、小足、葉が入り乱れ、透明感のある刃中に匂が煙り込むように広がり、特に物打辺りには匂が棚引き、帽子も変化に富んでいる。戦国最盛期において、武器としての威力を備えつつも、しっとりとして趣のある地刃を生み出した清光の傑作であり、この美しさ故に大切に伝えられたものであろう。


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