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餌畚に雉子図小柄 銘 紋光乗 光孝花押
Hunted pheasant motif kozuka
Kojo
桃山時代 山城国京都
赤銅魚子地高彫据紋色絵裏哺金
長さ:97.2mm 幅:14.9mm
上製落込桐箱入
Momoyama period
Kyoto, Yamashiro
Shakudo
Length: 97.2mm
Width: 14.9mm
Kiri box
NBTHK certificate: Tokubetsuhozon tosogu
特別保存
700,000
円(税込)
小柄
2195
No.
音声解説
00:00 / 01:04
先の窄まった籠から雉子の尾羽と足が見える。現代の日常生活では馴染みがないが、鷹匠が扱う道具の一つで餌畚、または餌袋と呼ばれている。鷹の餌を入れたり、捕った獲物を入れたりした。鷹狩の歴史は古く、また世界中いたるところで行われてきた。わが国でも古墳時代の埴輪に既に鷹匠の姿がある。鷹狩には、狩猟、娯楽の他に軍事訓練の側面もあった。織田信長や徳川家康が鷹狩を好んだのは有名な話だ。その信長に登用され、大判分銅役と彫金を担ったのが後藤宗家四代目光乗である。引き締まった 高彫は隙が無く緊張感が漲る。一見残酷な画題に思えるが、武士が武士であった時代、命のやり取りを間近に感じていた時代にこの図を身近に置くことは様々に意味のあることだったろう。上質の赤銅地に映える鮮やかな金は、光乗が開発した色絵蝋による焼き付けの技法。これにより、細かな彩色が可能になった。初代の祐乗に次ぐ上手といわれた光乗は、伝統に創意と革新をもたらした人でもあった。本作は光乗の紋を十三代の光孝が小柄に仕立てたもの。雉子の翼の際にくっきりと極め鏨が刻されている。





