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新商品のご案内 脇差 銘 播磨守輝廣作

尾張国 - 安芸国 寛永頃(江戸時代初期) 約380年前

 文禄四年に尾張清洲城主となった福島正則は、幼少より秀吉に仕え、賤ケ岳、四国攻め、文禄の役等で戦功を上げ、天下分け目の関ヶ原の戦では東軍の大勝利に貢献し、慶長五年に安芸と備後の四十九万石を領した。播磨守輝廣(はりまのかみてるひろ)は正則が清洲時代に召し抱えた刀工。千軍万馬の将福島正則の尚武に応えて手掛けた沸出来の刀は相州上工を想わせて世評高く、江戸初期屈指の名工として刀史に名を刻している。

 

 この脇差は、寛永初年頃の作とみられ、身幅広く元先の幅差が殆どなく、重ね厚く鎬筋強く張り、充分に反って鋒大きく延びた、同時期特有の剛毅な姿。 地鉄は板目に杢。地景太く入り、小粒の地沸厚く付く。 刃文は互の目を交えたゆったりとした湾れ。刃境に湯走り、細かな金線、砂流し掛かり、太い沸足が溶け込むように入る。刃中に立ち込めた沸の粒子で照度は抜群に高い。

 茎の保存状態は良好で、目釘穴の下棟寄りに堂々と刻された太鑚の六字銘も播輝(はりてる)の掟通り。

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